日本大学文理学部 学部案内2017
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 「どうしてことば(英語)の勉強をするのですか」と問われれば、私は迷わずこう答えます。「それは英語を学べば人生が豊かになるからです」と。 母語以外のことばを知っていれば、そのことばを通して様々な出会いがあります。いろいろなものの考え方や価値観と接することができます。生身の人間を通してだけではなく、文学作品や映画、音楽の歌詞など、身の回りにあるありとあらゆるものを媒体として自分の中に直接吸収することができます。この“直接”というのが大切です。人からの又聞きではなく、通訳を通しての間接的な、時間差のある理解ではなく、当該の外国語を通して、“直接”その情報に接し、体感することが大切なのです。世界語である英語を操ることができるとなれば、その情報量も相応に大きなものでしょう。英語を知っていれば、例えばイギリスのパブで、相手と直接の意志疎通ができます。相手の考えを聞き、理解し、そしてお互いの考えを共有する。相手を説得し、時に議論を戦わせることになるかもしれません。英語で書かれた書物を紐解き、先人の英知を“直接”知ることもできるでしょう。英語にさらに熟達すれば、詩にあるひとつひとつの表現に対して、その美しさを肌で感じ味わうこともできるようになるかもしれません。英語を通して経験する、その瞬間瞬間の感動が大切なのです。その感動そのものが人生であり、その感動を積み重ねることによって人生が豊かなものになるのです。 英語を学ぶとはいってもいろいろな学び方があります。それは大きく分けて2つ。1つは、「手段」としての英語の学び方。つまり、コミュニケーションの道具として英語を学ぶというもの。そしてもう1つは、英語を「目的」として学ぶ方法です。つまり、英語そのものを学び研究するという学び方、別の言い方をすれば、学問としての英語の学び方です。言うまでもありませんが、英文学科での英語の学びは、後者の「英語そのものの学び」、「学問としての英語」です。とは言っても、英文学科では「手段としての英語」もしっかりと学ぶことができますから心配ご無用です。英文学科の専門科目のなかにもコミュニケーション能力を身につけるための科目がたくさんあるからです(これに加えて、文理学部全体の開講科目にも英語運用能力を養成する科目は多数用意されています)。英文学科は英語の高い運用能力を養い、英米を中心とした英語圏の言語・文学および思想・文化の研究を通して人間について深く探究する学科です。私たちの最終的な目標は異文化に対する柔軟な理解力を持ち、日本人としてのアイデンティティを確立した人物を養成することです。英語を通して、人間を学ぶ。何のために英語を学ぶのか。英文学科の教育目標2

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