工学院大学 大学案内2019
37/148

卒業生DIC株式会社山本 航さん2016年 化学応用学専攻 修士課程修了その学びを社会へDIC株式会社は世界トップシェアを獲得する印刷用インキがよく知られていますが、インキ以外にも事業領域を広げる多角的な化学メーカーで、売上比率の約60%を海外が占めています。事業の幅が広いため、自分の適性に合う仕事ができそうなこと、そしてグローバルに活躍できる舞台があることが就職を決めた主な理由です。大学の修士課程では、コンピュータ解析によりリチウム空気電池の反応メカニズムを解き明かす研究を行っていました。自分では理解していても、これまで知られていない新たな知見を人が理解できるように説明するのは難しいもので、最初は随分と苦労しました。しかし、大きな発表の場である国内外の学会を何度か経験することで、うまく伝えるためのポイントがわかるようになり、表現力も向上しました。組織で働く中で正確な情報共有が求められる現在の職場でも、その力は生かされています。DICが長年のインキ製造により培った技術を応用して独自に生み出した、脱気膜の研究開発に日々取り組んでいます。脱気膜は、超純水製造設備等に用いられ、中空糸膜に液体を通すことで、液体中の溶存気体を取り除くというものです。液体中に酸素などの気体が溶け込むことで、金属配管が腐食したり、インク内の気泡によるプリンターの吐出不良により印刷時にむらができる原因になるなど、さまざまな不具合を引き起こします。脱気膜の需要は世界的に高まっており、同時に大型で高流量処理可能な製品も求められています。私もこれまでに何度か海外のクライアントの元に足を運び、製品の使われている様子を目にしました。世界中で使われるニーズの高い製品を手がけていることにやりがいを感じつつ、さらなる性能を追求すべく開発に専念しています。学会発表でフロリダ州を訪ねたときの一枚。NASAの施設を見学するなど、充実した旅でした。思い出の一枚脱気膜の性能測定ラインです。新しい膜を作製するたびにここで実験しています。 職場の様子世界中で必要とされる製品づくりに携われることに大きなやりがいを感じます。国内外で学会発表を重ねることでいまにつながる自信を獲得DICが培ってきた独自技術で液体の脱気・給気を効率的に行うKogakuin University 2019036環境化学科先進工学部

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る