工学院大学 大学案内2019
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その学びを社会へ卒業生日産化学工業株式会社田所 真介さん2010年 化学応用学専攻 修士課程修了大学4年次から修士修了までの3年間、これまでにない新しい反応や、より効果的な反応を見つける「反応開発」という研究に打ち込みました。研究生活の転機は、ある日の実験で、予想もしていなかった反応が起こったこと。本来の目的からすれば決して成功ではないのですが、そこに可能性を感じた私は、新たな反応の開発を進めることに。その結果、3度の学会発表の機会と、ベストプレゼンテーション賞をもらえたことは自信にもつながり、就職活動でも評価されたと思います。このように、研究の面白さの一つは、地道に取り組むことで、自らの実験から新たな発見を得られることにあります。しかし、地道な作業がつづく研究では、モチベーションを維持することが大切。それには、言われたことをやるだけでなく、自ら考え、行動することが必要です。その一方で、人に相談することも重要です。主体的に行動しながらも、周囲の協力を得ることで大きな成果につながる。そのような研究に取り組む姿勢を先生や先輩方から教わりました。このことは、企業で研究をつづける私にとって大きな支えとなっています。いま振り返れば、主体性を重視した大学の研究室は、会社のようなものでした。研究室で過ごした日々は、技術面や精神面でも社会で通用するベースを築くことができたように思います。それを生かすべく、研究職に絞った就職活動を行い、化学メーカーに入社しました。数年間、医薬品の製造プロセス研究に携わった後に、現在は新規プロセス技術を開発するチームに所属し、コストや環境負荷を低減する“フローリアクタ”という新しい製造技術の導入をめざしています。前例のない技術の導入には、決まったやり方があるわけではありません。そのため、学会や産学連携イベントに足繁く通い、積極的に情報を収集。社外の方との交流も生かして、新技術の実用化を果たしたいと思います。学会発表では、ベストプレゼンテーション賞を受賞。お世話になった宮下、南雲両先生とは、卒業後も親交がつづいています。新技術導入のための研究は、うまくいかないことの連続ですが、成果が出たときの喜びはひとしお。大学で身につけた研究に向き合う姿勢を大切にしています。思い出の一枚 職場の様子自ら考え動くことだけでなく、人と協力することの大切さを学んだことが現在の研究生活を支えています。地道な実験の中から見つけた、新しい発見という感動研究室はいわば“小さな企業”社会に出る下地を育んでくれますKogakuin University 2019024生命化学科先進工学部

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