尾道市立大学 大学案内2019
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 5限目の終了のチャイムが鳴って、キャンパスの一日が終わろうとしています。なかなか分からなかったことや出来なかったことが、少しずつ分かってできるようになるのは、幾つになっても嬉しいものです。講義を終えた学生達も同じように感じていると思います。そして教育が自分の人生を経済的に豊かにし、社会的な地位を高めると信じて頑張ってきた/いる古今東西の沢山の人々にも思いが至ります。 「天は自ら助くるものを助く」という諺はS. スマイルズの『自助論』の冒頭に出てくる格言として有名です。明治4年(1871年)中村正直による日本語訳が『西国立志編』として出版され当時のベストセラーとなったといいます。最近注目されているグリット(GRIT)「やりぬく力」に通じるものを感じます。瞬間的な頑張りではなく、計画的で継続的な頑張りが大切であり、良い習慣は一生の宝であるとも教えてくれます。 人生を豊かなものにするためには、それを理解し味わうための知性と感性を磨くことが大切です。しかし、それにもまして大事なことは、情念を操作する自制心を身につけることであると思います。個々の人生が豊かになると同時に社会全体が豊かになることを目指して勉学に励んで欲しいものです。 高校生の皆さん。勉強は楽しいですか? 受験勉強と考えると、どうしても苦しいもの、つらいものというイメージがあるかもしれません。もちろん、勉強すればするほど自分の力がつくのを楽しく思っている人もいるかもしれませんね。 大学での学びは、高校生までのそれと大きく違う点があります。それは、解答が用意されていない問題に取り組むということです。参考資料を用いながら、どういう解答が一番しっくりくるのか、他の人を納得させられるのか、考えねばなりません。参考資料は本当に正しいのかということも疑ってみなければなりません。そもそも、何が問題なのか、から考える必要もあるでしょう。大学では、徐々にこのような考え方を身につけていきます。暗記や、既に用意された解答への後追いではない学び、これが学問です。そして、これは大変楽しいことなのです。考えることを楽しめるのは人間だけなのではないでしょうか? このように楽しんで考えるということを身につけた人は、卒業後、社会に出ても、一生成長を続けることができると思います。 ぜひ、本学にいらしてください。ともに考えることを楽しみましょう。003Onomichi City University副学長菅 準一副学長藤沢 毅

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