学習院大学 大学案内2017
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理学部化学科 教授河野淳也KOHNO, Jun-ya穴原和真ANAHARA, Kazuma大学院自然科学研究科化学専攻東京都・私立安田学園高等学校 出身受験生へのメッセージ1992年、東京大学理学部化学科卒。2000年、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 博士号取得(論文博士)。1994年、日本石油(株)中央技術研究所、98年(株)コンポン研究所 東東京研究室などを経て、2010年に学習院大学理学部化学科の講師となり、2011年に同准教授。2015年より現職。from studentこんな演習です…こんな先生です… 研究室では、主に溶液中の化学反応について研究しています。それぞれの学生が自分のテーマに合わせて実験装置を改良していくため、ほかのどこにもない自分だけの装置を扱えるのが魅力です。装置を製作する際には、自分で図面を引き、電子回路を組むなど、一からものを考える醍醐味が味わえます。自分の研究に責任を持ちながら、いつでも研究室の仲間と議論できる環境も気に入っています。 常に学生を優先して考えてくれる優しい先生です。実験についての相談も時間を問わずに受けてくれるので、学生は悩みを抱え込むことなく、スムーズに実験を進めることができます。研究室に配属されると、学会等で発表する機会が多くなりますが、その際にもポスターの添削など細かく指導してくださり、自分のプレゼンテーション能力の向上にもつながるなど、充実した研究室生活を送る上で大きな助けになってくれています。 本研究室では、溶液の一部分を気相中に取り出して調べることによって、溶液反応について詳細に明らかにすることを目指しています。溶液混合による反応の初期過程を明らかにするために、微小液滴を衝突させて時間経過に伴う形状や組成の変化を調べています。また、反応する液体同士を液滴として衝突させて、反応速度を測る実験も進めています。他にも液滴に電荷を載せて、空気中に浮遊する技術を開発し、新しい粒子合成・解析法として応用を試みるなど、研究テーマは多岐にわたっています。微小液滴の持つ可能性を引き出し、新しい溶液化学を作り出そうとしている、新しい研究分野の一つです。 自分自身で実験装置に手を加え、 最新の研究テーマに打ち込んでいます。 微小液滴の可能性を引き出し、 新たな溶液化学を作り出そうとしています。しみを見出し、研究の目的を改めて見出すことにもつながるのです。 学生たちの研究では「微小液滴を用いた溶液化学」という大きなテーマに基づき、初めは河野先生からそれぞれの学生に異なるテーマが与えられます。しかし、研究を進めるうちに学生たちが自らのアイデアを加えていけるよう、それぞれの自主性を重んじた形で研究が進められていきます。溶液化学の研究はいわゆる基礎的な学問にあたるため、その研究成果が実社会でどのような形で生かされるのかを現時点で語ることは容易ではありません。とはいえ、それだけに大きな可能性を持った分野でもあり、大気化学や医療分野への応用など既に可能性が論じられているものを含め、学生たちの好奇心を存分に引き出す魅力のある学問なのです。 「理学部は少人数制が際立っており、教員は学生一人ひとりを丁寧に見ることが可能です。研究室で行う実験については、装置の工作やデータの取り方など含め3年次までにほとんど習っていない内容も含まれてくるため、手厚い指導を心掛けています。ただし、その中でも徐々に自主性を身につけ、自分の力で達成感を味わえるような研究室でありたいと考えています。学生たちには、演習を通じて好奇心を持つことのすばらしさを知ってほしいです。また、たとえ研究がうまくいかなくても粘り強く取り組むことの大切さを学ぶ中で、新しいものを作る喜び、誰も知らなかったことを最初に知ることの喜びを共に分かち合いたいと思っています」 新しいものを作る喜びや、 誰も知らなかったことを 知る喜びを感じてほしい。 from professorそれぞれの学生がお互いのテーマに関心を寄せながら、研究と向き合っています。GAKUSHUIN UNIVERSITY093演習レポート Seminar Report理学部 Faculty of Science

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