國學院大學 大学案内2017
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学びの足跡/テーマ発見から結論を導くまで池田:3年次からは本格的に教育実習が始まり、より実践的な学修にシフトしましたね。高林:2年次の教育インターンシップを含め、幼稚園、保育所、児童養護施設に実習に行きました。子どもとの関わり方はもちろん、掲示物の制作や活動の準備から事務作業まで、幼稚園教諭や保育士としての仕事全般について、実務を通して学んできました。池田:現場を経験してどのような変化がありましたか?高林:一番大きかったのは、子どもに対する見方が変わったことです。子どもたちは大人が想像もつかないようなことを思い付き、その発想の豊かさに驚かされました。大学の授業でも「遊びの中に学びがある」と学びましたが、それを目の当たりにすると納得します。「こういうことだったのか!」と。池田:重要なのは、現場での体験を理論と結び付けることです。授業で理論を学び、実習に出て現場で体験し、それを踏まえた上で再び理論を確認する。こうして理論と実践を交互に繰り返すことで、知識面でも技術面でも理解が深まっていくのです。高林:実習後に受けた授業では、現場で感じたことを理論と重ね合わせて振り返ると同時に、勉強不足だった点を再確認しました。池田:実習やインターンシップは、就職後のミスマッチを防ぐためにも重要です。子どもが好きという思いだけでは勤まらない面がありますから。高林:実習中はうまくいかずに落ち込むこともありましたが、実習先の先生が親身になってアドバイスをくださり、足りない部分を補っていくことができました。自分自身の成長にとっても、実習は意義深いものになりました。池田:3年次後期からゼミが始まりましたが、卒業論文で扱うテーマは見えてきましたか?高林:子どもの栄養や食について研究したいと考えています。実習先で子どもの偏食が気になったのがきっかけです。給食で出た嫌いな食べ物を床に落とす子もいて、衝撃を受けました。池田:つい行動に目が行きがちですが、その背景には心理的な要因があるかもしれないと、疑ってみることが大切です。そういう視点を持つと、子どもの栄養や食についても一歩踏み込んで考えられるようになるでしょう。高林:どんな行動も心が伴うものだと思うので、生活の基礎である食を通して、子どもの心理について追究していきたいと思います。池田:研究したことを論文にまとめていく上では、裏付けとなる科学的根拠が必要です。データの扱い方などについても、学んでいきましょう。高林:ゼミでは今、文献の探し方や論文の書き方などの基礎を学んでいます。興味のあるテーマについて深められるのが今から楽しみです。池田:卒業論文で理論を深めると同時に、実習先での実践にも反映してほしいのです。「~してはダメ」とただ注意するのではなく、先ほどの嫌いな食べ物を床に落とす子のように、なぜそうしてしまうのか、心理的背景にまで思いを巡らせ、言葉掛けができると良いですね。高林:現場では、子どもの姿をじっくり観察することの大切さを学びました。これは、大人の人間関係においても同じだと思います。洞察力を磨き、深いコミュニケーションがとれる社会人になりたいと思います。池田:人を深く洞察し、その深層を探っていくというのは、まさに人間開発学部ならではの学びです。残り1年間でさらに学びを深め、自信を持って社会にはばたいてください。理論と実践を繰り返し、知識も技術も深めていく。理論と実践を繰り返し、知識も技術も深めていく。3年次後期から始まったゼミでは、池田先生のもと、文献講読や研究・論文執筆の基礎から学んでいる。学部主催の「共育フェスティバル」には、ルームでブースを出展。ルームのメンバーとは今も仲が良い。□実習・インターンシップ幼稚園、保育所、児童養護施設で実習をする中で、職場の雰囲気や子どもの様子など、幼稚園と保育所の違いを肌で感じていく。国を挙げて幼保一体化が進められているが、実際の状況を目の当たりにし、現場を知ることの大切さを学んだ。池田 行伸 教授専門:発達神経心理学、学習心理学、教育相談高林 梓紗 3年生[取材時]私立浜松日体高等学校卒業現場での体験を通して、学びを深めて成長する。行動の背景にある心理的な要因にまで思いを巡らす。人間開発学部子ども支援学科093

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