國學院大學 大学案内2017
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学びの足跡/テーマ発見から結論を導くまで成田:東海林先生には熱心に指導していただき、本当にお世話になりました。東海林:私は厳しいですからね。特に発表前は大変だったでしょう。成田:はい、2年次は特に。ゼミでは毎回、一人の学生が一つのテーマについて説明していくのですが、発表前の東海林先生のチェックがとても厳しくて……。東海林:合格基準は、私の代わりに授業ができるレベルに達しているか、ですから。最初は発表の2カ月前にレジュメを提出してもらい、完成まで何度でも再提出してもらいます。成田:財務会計の中の株主資本等変動計算書と連結包括利益計算書を扱った2年次後期の発表では、4、5回は事前指導を受けました。先生に「根底から理解しないと、人には説明できない」と指摘され、発表やレポートはとりあえずやればいい、という姿勢でいた自分の甘さを痛感しました。東海林:内容から資料の作り方や見せ方まで、自分が受けたいと思うような授業、見ていて飽きないレジュメを作れと言っています。その真意は、社会に出て自分がプレゼンテーションを担当する時に、あらためて気付いてもらえるでしょう。東海林:3年次は管理会計を学び、成田さんは内部統制(組織が目的を効率的かつ適正に達成するために、組織内部で適用されるルールや業務プロセスをシステム化したもの)について発表しましたね。成田:企業不祥事などのニュースに触れるうちにそれと関わる内部統制に興味を持ちました。東海林:内部統制は、管理会計だけでなく、財務会計、企業監査など、さまざまな要素が関連するテーマです。今が旬なテーマでもありますね。成田:内部統制で最も有名なCOSOフレームワークという解説と、それに準じた具体例を示しました。東海林:分かりやすく説明するために、どういう点を工夫しましたか?成田:文章だけのレジュメでは理解しにくく飽きてしまうと考え、穴埋め式にして聞き手自身に考えてもらうようにしました。また、緊張するとつい早口になりがちなので、相手の理解度を考慮しながらゆっくりと話すように心掛けました。東海林:発表を乗り越えるたびに、学生の成長を感じます。自信が付き、次もできるはずだと、さらなる挑戦につながるのでしょう。成田:内部統制について調べていくうちに、もっと深く学んでみたいと思い、4年次の卒業論文でもこのテーマを扱うことに決めました。東海林:論文は発表とは違い、概要や事例の紹介だけでは不十分です。成田:先生の助言から、自分が「なぜ」と感じる疑問点を深めていきました。まずは内部統制が制度化された背景や経緯を調べ、制度化されたにもかかわらず内部統制の問題がなくならないのはなぜかについて、考察していきました。東海林:考えたことを論理的に述べ、最後には自分なりの結論が必要です。結論は導き出せそうですか?成田:内部統制には限界があると言われていますが、本当にそうなのだろうか、という視点で考察してきました。卒業論文はまだ執筆中ですが、限界はない、というのが私の結論です。不祥事が発生してしまったらそれは内部統制の限界ではなく、運用の不備があったからと考えています。東海林:完成を楽しみにしています。企業に入ると、内部統制はより身近なテーマになるでしょう。組織の中でも間違いをはっきりと指摘できる、清廉潔白な人になってほしいと思います。自分で考え、理解し、論理的に説明する力を身に付ける。自分で考え、理解し、論理的に説明する力を身に付ける。ゼミ合宿では東海林先生考案のビジネスゲームにチームで取り組み、学年を越えて仲が深まる。悩んだときには飲みに行け、というのが東海林先生流のアドバイス。先生が参加することも。卒業論文では、文献を読み込み事例に当たり、内部統制の限界と可能性について考察していった。東海林 孝一 准教授専門:管理会計成田 結郁子 4年生[取材時]私立三輪田学園高等学校卒業内定先:日本電気株式会社厳しい事前指導と発表を乗り越え大きく成長する。「なぜ」を追究し、自分なりの結論を導き出す。ゼミ卒業論文への足がかりとなる内部統制について発表する。経済学部経営学科079

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