名古屋大学 大学案内2018
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柔軟な視点で情報を捉え、モノづくりで価値を創造する02武田 浩一大学院情報学研究科附属価値創造研究センター長/教授他の専門分野の方々と連携し、そこに人工知能や自然言語処理の手法を組み合わせた新しいアプローチを試みるということですが。 自動運転や材料設計、法律、医療などの分野で連携することで、今までの情報工学の枠組みにとらわれず柔軟な発想を導き出すのが狙いです。今の世界はデータベースなしでは考えられないくらい基盤技術として定着していますが、データは独立した資源であり、今流行の人工知能の深層学習というのも大量のデータがなければ成り立ちませんでした。そういう意味で情報の持つ価値というのが脚光を浴びているというのが、情報学の背景にあると思いますし、実際、専門家として活躍できる場も広がっています。人工知能研究の魅力は、人間の認知処理に例外や不規則性があること。その曖昧さが言語処理の深いところでもあり、面白さでもありますね。この研究センターをどのような場所にしたいですか? モノづくりというのは材料とそれを変化させるプロセスの適用であったり、プロセスとリソースの組み合わせなので、それを情報学で経験や勘にたよる部分を支援できれば、モノづくりで革新的な価値創造ができると期待しています。個々の良さや興味を上手く引き出しながら、学生には面白いテーマやまだ気付いていない専門性に目覚めてもらいたいです。今は大量のデータがあり、それを知的なタスクでの意思決定に活用できる人工知能や深層学習の手法がさまざまな問題に適用できる汎用性を示しています。アメリカのクイズ番組で勝利したワトソンやプロ棋士に圧勝したアルファ碁など、データ中心に設計された機械学習システムが社会に大きなインパクトを与えました。生まれた時からスマホを使っている学生に対し、教員はその前の世代。情報学自体の考え方も変わっていくのかなと思っていますし、デジタルネイティブな方の考え方を生かせることが楽しみです。「データは独立した資源。 情報の力が未来を 支えるんです」GUIDE TO NAGOYA UNIVERSITY 2018 08Researcher日本IBM 東京基礎研究所で技術理事を務め、自然言語処理、機械翻訳、テキストマイニングなどに従事。質問応答システム「IBM Watson(ワトソン)」の研究開発に参画し、同社のコグニティブ・コンピューティングの発展に大きく貢献した。PROFILE

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