名古屋大学 大学案内2018
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69 GUIDE TO NAGOYA UNIVERSITY 2018【宇宙地球環境研究所(平成27年設置)】宇宙から地球生命圏にいたる壮大なシステムの融合的・包括的な研究を展開 宇宙地球環境研究所は、太陽地球環境研究所と地球水循環研究センターおよび年代測定総合研究センターが統合し、宇宙科学と地球科学を結び付ける全国で唯一の研究所として、2015年10月1日に新しく発足しました。この新研究所は、地球・太陽・宇宙を1つの壮大なシステムとしてとらえ、物理学・化学・生物学にまたがる広い融合的分野の研究を推進し、地球環境問題の解決と宇宙にひろがる人類社会の発展に貢献することを目的としています。このためには、宇宙・太陽圏・電磁気圏・大気圏・水圏・生物圏・地圏が密接に関係するシステムを包括的に理解する科学の構築と推進が必要です。これらの領域を切れ目無く連続的に研究することで、領域間の相互作用を明らかにしていきます。 本研究所では、地球温暖化や台風、集中豪雨などの極端気象、PM2.5などの大気や海洋の汚染問題、オゾン層破壊、GPS・携帯電話など通信網の障害、電力障害、放射線帯電子(キラー電子)による人工衛星故障、宇宙放射線による航空機・宇宙飛行士の被曝など、人類が直面している課題と密接に関係している問題の解明に取り組んでいます。また、我々の住んでいる地球の環境がなぜこのように居住可能となり、将来どのように変遷していくのかを、数十年から数百万年のタイムスケールで解き明かし、我々がどこからきてどこへいくのか、と言う問いかけに答えるとともに、普遍的かつ未知の物理・化学法則を探求するロマンと好奇心をかきたてるサイエンスを展開することを目指しています。本研究所は、理学研究科、工学研究科、環境学研究科の学生に対する教育も行っており、また国内外の様々な研究機関と共同研究を行っています。【未来材料・システム研究所(平成27年設置)】持続可能な社会を目指した課題解決型の研究を推進 地球規模での環境制約の下、資源・エネルギーの枯渇問題に対して、工学的視点からの先端研究は、その解決を見出すにあたり最短の学術領域です。特に、エネルギー問題は人類にとって非常に重要な解決すべき課題であり、これをブレークスルーする技術が求められています。そのための革新的省エネルギー(エネルギーの創出・変換、蓄積、伝送、消費の高度化・超効率化)技術の研究を含む幅広い材料とシステムに関する研究を実施し、人間と自然が調和する豊かな未来の環境調和型社会の実現に貢献することが当研究所の目的です。 所内には平成27年度に2つのセンターが新設されました。『附属高度計測技術実践センター』では、これまで培ってきた物性評価のための電子顕微鏡などを駆使し、基礎科学の発展を強力に推し進めます。『附属未来エレクトロニクス集積研究センター』では、エネルギー消費の大きな削減を実現する素子として期待されるパワーデバイスの開発に取り組みます。その一つである“窒化ガリウム半導体”研究では、本学が世界に誇る開発実績があり、平成27度に本学に設置された“オールジャパンのGaN研究コンソーシアム”と連携して研究を推進していきます。『材料創製部門』、『システム創成部門』および寄附研究部門、産学協同研究部門では、先端的な材料・デバイス等の要素技術に関する基礎研究から社会実装のためのシステム技術までを一貫して俯瞰した研究を、2つのセンターと連携して推進しています。 さらに、学内外の多くの研究者と有機的に連携し、環境・エネルギー等分野の生活革新材料の開発にも取り組みます。このような研究を通じて、大学院生や学内外の研究者の育成等の教育にも貢献します。デバイスと材料・計測・システムのシーズ・ニーズの交流が可能な研究者が一つの組織に属し、共同利用・共同研究拠点としての革新的省エネルギー技術開発という目的に向かって足並みをそろえて研究開発を行える体制は他に類をみない本研究所の特徴です。施設紹介反応科学超高圧走査透過型電子顕微鏡 JEM1000K RSレーザー励起による窒化物半導体の発光特性評価注:撮影のため安全に配慮して保護メガネを外しております。MAPMAPF36D11F38C11MAP P93~P94をご覧ください。B21宇宙地球環境研究所が対象とする領域と諸課題F38F33D41

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