佐賀大学 大学案内2019
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図3/沖縄県久米島の海洋温度差発電実証プラント図6/博多湾でのBBDBの実験   また、浮体型の振り子式波力発電装置の開発も行っています。図7/往復流型衝動タービン方式の潮流発電システム発電機チェーン水平ダクト空気室波上下揺れ前後揺れ縦揺れ浮力体図5/浮体型波力発電装置BBDB図2/30kW海洋温度差発電装置凝縮器タービン発電機電球蒸気のアンモニア表層の温海水深層の冷海水液体のアンモニアポンプポンプ蒸発器PPP図4/海洋温度差発電の原理 学際部門では、水素による海洋エネルギーの貯蔵と輸送、海洋に賦存している有用な資源の回収など幅広い研究・教育に取り組んでいます。 波浪エネルギー分野では、波浪エネルギーを利用した波力発電システムの開発を行っています。波力発電には、さまざまなコンセプトに基づく装置がありますが、佐賀大学で開発中の装置は、浮力体、L型の水中ダクト、空気室、タービン・発電機で構成される浮体式の振動水柱型装置(Backward Bent Duct Buoy, 通称BBDB)です(図5)。波浪エネルギーから空気のエネルギーへの変換効率を上げるために、造波水槽での模型実験や数値シミュレーションによる高効率浮体の開発を、また、タービンの効率を上げるために、高い変換効率と低速化を実現する新型の衝動型空気タービンの開発を行っています。佐賀大で開発した衝動型空気タービンを搭載したBBDBの模型(長さ2.5m, 幅2.3m, 高さ1.76m)を製作し、大型水槽で波浪中発電性能実験を行って、最大発電効率約30%という従来にない高効率を得ることができました。同じ模型を用いた実海域実験も行っています(図6)。 潮流・海流エネルギー分野では、平成26年度から潮流エネルギーを利用した潮流発電システムの研究も行っています。現在開発中の装置は、佐賀大学で開発した固定案内羽根付の往復流型の衝動タービンを用いるものです。海水の流れを効率良く取り込むために集流装置を設置しています(図7)。また、相反転方式の潮流発電システムも開発しています。これは、発電機の内外回転電気子とそれぞれ連結した2重のプロペラが逆方向に回転するため、簡素な装置で効率良く発電することができます。 洋上風力発電分野では、平成29年度から、低動揺スパー型浮体式風車の開発を始めました。ステムです。OTECは、蒸発器、凝縮器、タービン、発電機、ポンプで構成され、これらはパイプで連結され、作動流体としてアンモニア(または、アンモニアと水の混合物質)が封入されています(図4)。液体のアンモニアは、ポンプにより蒸発器に送られ、蒸発器の中で表層の温かい海水で温められ蒸気になり、この蒸気でタービンを回し発電機で発電します。タービンを出たアンモニア蒸気は凝縮器に入り、深海から汲み上げられた冷たい海水で冷やされ、液体に戻ります。これを繰り返し行うことにより、化石燃料やウランを使わずに発電することができます。近年の成果としては、NEDOプロジェクトとして、浮体式OTEC10MWの詳細設計を行い、一般財団法人日本海事協会から型式認証を得ています。2.2 海洋流体エネルギー部門の研究開発2.3 学際部門の研究開発018

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