京都市立芸術大学 大学案内2018
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Profile14卒業生インタビューInterview『PAUSE』(2016年)あいちトリエンナーレ2016 での展示風景(撮影:怡土鉄夫)5さん1981年京都府生まれ。2007年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。日常に潜むささやかな事柄に着目し,その場所特有の歴史や現象を採集し,音や光,立体を用いてインスタレーションを組み立てる。主な展覧会に「あいちトリエンナーレ2016」(豊橋会場,愛知,2016年),「still moving」(元・崇仁小学校,京都,2015年)「Quantize」(個展・オオタファインアーツ,東京,2014年)。日産アートアワード2015でオーディエンス賞,VOCA展2016では大賞にあたるVOCA賞を受賞するなど,受賞歴多数。大学在学中の2002年よりアーティストグループSHINCHICAとしても活動している。平成27年度京都市芸術文化特別奨励者(2015年),平成28年度京都市芸術新人賞(2017年)。美術家子どもの頃は,周りの友達が皆遊園地に行く中で,オフロードバイクの好きな父に連れられてサーキットによく行きました。サーキットにはチラシとかゴーグルのカバーを剥がした残骸とか色んなものが落ちていて,そういうものに心を惹かれ,よく拾い集めていました。また,父には琵琶湖によく釣りにも連れていかれましたが,私は釣りそのものよりも,行った先で落ちているルアーの切れ端とか棒,プラスチックの破片の類を集めて即席の釣り具を作ることの方が楽しくて,自分オリジナルなものを制作することに喜びを見出していました。そういう原初的な体験が今の自分の創作行為の源になっていると思います。芸術大学への進学を考えたのは,純粋にものを制作することが好きだったからです。それと,自分の周りの環境を見ながら,ふと,楽しいと思える人生にしたいと思ったからです。高校時代は家に兄が買ったファッション雑誌がたくさんあり,それを見て服のデザインに詳しくなり,何となくファッションデザインのことをやりたいと思っていました。両親に少し反対されながらも京都芸大を受験しましたが,現役合格には至らず,浪人時に時間をかけて情報を集めていく中で,思考を深めたり技術を増やすという目的や,美術表現自体に言語を超えた魅力を感じて,志望を美術科に変更しました。入学後も当初はデザイナーになりたいと思っていましたが,次第に洋服自体のデザインよりもショーの演出や光や音響を扱った空間作りに興味が移っていきました。久門 剛史|Tsuyoshi HISAKADO久ひさかど門 剛つよし史京都芸大の良さは,強く緊張感が漂う作品展を繰り返し経験できることです。

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