京都工芸繊維大学 大学案内2020
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ファイブロ加工工学研究室奥林 里子 教授研究室繊維やフィルムといった高分子材料に対し、本来持たない機能性を環境に優しい形で付加する方法を研究しています。付与する性質は撥水性・抗菌性・難燃性・吸水性・耐熱性・染色性など様々です。従来の手法では水に機能材を溶かし、高分子材料をそこに浸けてから乾燥させるという工程がとられてきました。しかし、この方法は多量の水やエネルギーを消費し、環境に優しいものとは言えません。そこで私は「超臨界二酸化炭素」に着目しました。これは二酸化炭素に圧力・熱を加え続けて超臨界流体(液体でも気体でもなく、両方の特徴を有する状態)にしたもの。気体のようにすばやく高分子内部に浸透し、液体のように物質を運ぶ性質を持っています。そのため、通常の溶媒では注入できない、あるいは少量しか注入できない機能材を高分子表面や内部に多く注入することが可能です。材料となる二酸化炭素は安価で危険性も極めて低く、回収が容易というメリットもあります。持続可能性が重要となる今後の社会において、非常に意義の大きい研究です。超臨界流体技術を応用し、環境に優しい機能性材料を。

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