二松學舍大学 大学案内2017
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大野木 寛宗さん中国文学科日本漢学専攻4年次生正則高等学校 出身かつての日本の知識人たちは、多くの場合、漢文体または漢文訓読体で著述しました。それらの著述に触れて、日本の学術・思想・文学の歴史を多視点から学ぶことができます。日本漢学専攻文学部 中国文学科近世・近代を中心に、漢文を通して日本の学術・思想・文化を学ぶ。林羅山や荻生徂徠らの思想、頼山陽や三島中洲らの詩文、藩校や漢学塾の教育。そして漢方医書や『解体新書』等の漢訳洋書までの漢文を幅広く学びます。1歴代の日本の知識人の学術・思想・文学を概観。日本と近隣諸地域とでは、同じ漢字文化圏といっても一様ではありません。日本漢学だけでなく、あわせて中国の文学・思想を学び、日本文化が持つ特色について考えます。2漢字文化圏における日本文化の特色を考える。3高校の漢文から一歩進んだ漢文訓読を極める。日本語が時代とともに変化するのと同じように、漢文訓読にも時代による変遷があります。江戸時代の資料等を参照しながら、多様な訓読とその解釈について学びます。日本漢文学史中学生の頃から歴史が好きで、三国志や江戸時代についてより専門的に学びたいと思ったことが入学のきっかけです。今学んでいるのは、幕末の儒学者・芳野金陵について。漢文を学び史料が読めるようになると、歴史上の出来事の裏側や、そこに至るまでの経緯が手に取るように分かってきます。それが何よりも楽しい瞬間です。どんなに難解でもやれるところまでやることを心がけるうちに、自分自身粘り強くなることができたと感じています。日本漢学専攻の特長日本漢文学は日本人の漢詩文を対象とした学問を指すことが多いですが、本講で扱うのはそれにとどまらず日本人が漢文を通して学び、また表現してきた学術文化の研究、歴史的な展開を概観します。国際関係や社会制度に影響した漢文学。平安朝文学を読むと、中国文学が浮き上がる。日本漢学の研究に必要な知識・技術を修得する。日本漢学講読①中国の詩文、本邦の詩文、和歌の順に作品を排列している、藤原公任撰『和漢朗詠集』巻上を収録の順番に講読します。平安朝文学に与えた中国文学の影響を具体的に考察し、和漢の詩の訓読法を習得します。日本漢学研究主に取り上げるのは江戸期の儒者・文人の著者。『論語』の『詩経』に関連する章の注釈を丁寧に読み比べます。朱子学者・伊藤仁斎・荻生徂徠の『詩経』論にはそれぞれの学問体系の特徴が表れています。PICK UP授業漢文は江戸時代の人の暮らしをのぞくツール。※これらの授業は2015年度に開講されたもので、授業内容等を変更する場合があります。漢文講読の授業では、江戸期、明治期に日本人によって書かれた漢文の資料を講読します。当時、学術論文だけでなく庶民が書いたものにも漢文が広く使われており、漢文を読み解くことは日本文化を深く理解するために欠かすことができません。その証拠に海外の日本研究者も今盛んに漢文を学ぼうとしています。私がよく学生に伝えているのは、活字になった資料に向き合うだけでなく、現場に足を運んでほしいということ。近くにある国会図書館を訪れ当時漢文で書かれた書物に触れたり、都内や近郊の碑文をめぐるのも良いでしょう。そこには教室では気づかない発見が必ずあります。学問や文化は社会とともにあります。社会との関わりや今の時代との違いに注目しながら、論理的に物事を考え、書く力をぜひ養ってください。日本文化を学ぶ基礎になる漢文の読解力を養う。文学部町 泉寿郎 教授【専門分野】日本漢文学(15~19世紀の学芸史-儒学と医学を中心に)「日本漢学講読」の授業後、研究室で実際の資料にあたる文学部日本漢学専攻28

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