一橋大学 大学案内2017
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社会学部山田ゼミ「教育社会学」大学紹介教育・研究学際・国際交流 学生生活入学希望者向け情報23Seminar社会学部 山田ゼミTheme:教育社会学ジョナサン・ルイスわたしたちが生きる今日の社会は、法、政治、経済、教育、科学、芸術など、それぞれが独自の機能を担うシステムへと分化したきわめて複雑で不透明な社会です。教育の領域では近代以降に学校教育制度が普及・拡大し、意図的・計画的にひとが「より良い」状態に変わることを手助けする教育の営みが、制度化された場である学校を舞台に展開するようになります。教育社会学は、①教育という特殊な社会領域に固有の秩序とそれが果たす役割はいかなるものか、②産業化や民主化など、他の社会領域で生じた変動のプロセスが教育(特に学校教育)にいかなる影響を与えるのか、③教育の成果としてもたらされた人びとの変化が、他の社会領域をどう変えてゆくことになりうるのか、といった問いを、社会学の理論と方法を駆使して探究する学問です。私のゼミでは、教育の世界で生じている現象やそこから派生する様々な問題に着目し、社会調査を通じてその実態や背後にあるメカニズムを解明することを試みます。ゼミの3年生はチームを組み、1年間かけて教育調査の実習を行います。参加者が関心を持つトピックについて議論して調査テーマを設定し、調査の企画・関連文献の読み込み・調査依頼・実施・データの収集・分析、そして報告書を執筆する一連の作業を通じて、社会学の理論と調査の技法について学びます。4年生は、調査実習を通じて身につけた知識やスキルを活用し、それぞれの問題関心のもとで卒業論文を執筆します。各学年での取り組みと、夏合宿や卒論の検討会などの学年を越えた交流の機会を経るなかで、学生のみなさんは知的な探究心、論理的な思考力・表現力、社会や人間の多様性に対する社会学的な想像力を身につけてゆきます。ゼミナールの活動を通じて教育という窓から社会の成り立ちについて理解を深め、不確かな未来を自らの手でより良い方向に変えてゆく力をもった市民を育てたいと考えています。2003年、一橋大学大学院社会学研究科、博士後期課程単位取得退学。大阪大学人間科学研究科准教授を経て2010年から現職。専門は教育社会学(教育問題の社会学・教育改革の社会学)。山田 哲也 准教授社会学の理論と方法を駆使し、教育の世界を探る 私たちのゼミでは、教育と社会との関係について学んでいます。「ゆとり教育」、「教育格差」、「スクールカースト」など、教育社会学は、世間で話題になっている身近な言葉も題材になる分野です。 文献を読んでの議論だけでなく、社会調査の実習も行うのが私たちのゼミの特徴です。例えば今は、学習支援活動を行っているNPO法人を対象に、そこに参加している子どもには「困難にめげない力」などの学力テストで測れない力も育まれているのではないかというテーマで調査を行っています。 社会調査では、既に行われている似たテーマの研究を調べ、仮説を立て、回答してもらうアンケートを作成し、調査の協力をお願いして、結果を分析します。この過程では、先生にアドバイスをもらいながら、ゼミ生全員で何度も議論を重ねます。既に明らかにされていることだけでなく、自分たちで用意した質問の答えから新しく何かを知れるというところに、おもしろさを感じています。2015年10月撮影社会学部3年 和田 希

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