一橋大学 大学案内2017
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法学部小粥ゼミ「民法」22SeminarTheme:民法早稲田大学法学部卒。早稲田大学助教授、東北大学教授等を経て現職。専門は民法。著書として、『民法の世界』(商事法務刊)、『民法学の行方』(商事法務刊)、『日本の民法学』(日本評論社刊)、『民法学を語る』(共著、有斐閣刊)。私が担当するゼミは、「民法」という分野を扱います。ゼミは、分野によって、担当教員によって、さらに参加する学生によって年ごとに、雰囲気が違います。抽象的に、「民法学」とはこういうもので、と説明するよりは、実際の教室の様子を紹介する方が、ゼミの雰囲気が伝わりやすいだろうと考えました。そこで、以下では、「大学案内」取材班が訪問した日のゼミの風景をお伝えすることにします。ゼミは、講義棟4階の小さな部屋で行われます。窓を開けば、木々の緑が目に飛び込んできます。この教室に、毎週月曜午後4時20分、学生と教師が集います(当日は、ボート部のAさんが、全日本合宿(!)のため欠席)。予習教材は、大村敦志著『リサとなかまたち、民法に挑む』の冒頭部分の抜粋と、NHK氏名読み方事件--在日韓国人が、自分の氏名を日本語読みして放送したNHKに対して謝罪、損害賠償等を求めた事件--最高裁判決でした。はじめに、4人の学生が1人ずつ、どんな内容の本だったか、判決だったか、説明します。SさんとMさんがじゃんけんをして、勝った方から順に発言していきました。同じ教材から受ける印象、理解の仕方は、しばしば人によって違います。つづいて、教師から、教材に関わる話題が追加され、様々な見方、学界の研究にふれつつ、意見・感想を交換します。残り15分くらいになったところで、あらためて、全員が1人ずつ順番に、今日のゼミの収穫を2~3分にまとめて発言します。時間は約90分間。ゼミの段取りは、毎回、こんな感じです。今回は、名前とは何か(名前の代わりに政府が個人番号を割り当てるのはダメか)、各人が自由に決定・変更してよいか、文字と読み方との関係などの問題を扱ったことになります。民法学は、このように社会の中でも最も基礎的な問題に向き合うものです。次回は、夫婦別姓の立法提案などを教材に、引き続き、名前について考えることにしています。変わりつつある身近な法を学ぶ法学部 小粥ゼミ小粥 太郎 教授 おやつを買い食いしたり、友達から100円を借りたり。きっと誰もが一度はしたことがあると思います。でも、お金を払ったのにおやつをもらえなかったり、友達が100円をいつまでたっても返してくれなかったりしたら、困っちゃいますよね。 そんなトラブルを解決するための法律が民法であり、僕たちのゼミではその民法を学んでいます。 僕たちのゼミは、先生の用意してくださった教材をもとに、学生同士の意見交換を中心として進行します。法律への関心の度合いは学生によってまちまちですが、それでもフェアな議論が成り立つのは、僕たちのゼミの大きな魅力だと思います。 小粥先生は、やさしくて面倒見のよい先生です。ひとりひとりの希望に沿った指導をしてくださっています。 総じて、僕たちのゼミは間違いなく、民法を好きになるゼミであると感じています。2015年10月撮影法学部3年 小野 翔太郎

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