一橋大学 大学案内2017
22/56

20Seminar商学部 清水ゼミTheme:イノベーション2007年ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス・アンド・ポリティカルサイエンス(Ph.D)。アイントホーヘン工科大学ポストドクトラルフェローを経て、2008年9月より一橋大学イノベーション研究センター専任講師、2011年4月より現職。専門はイノベーションの経営史。清水 洋 准教授 イノベーションとは、経済的な価値を生み出す新しいモノゴトです。イノベーションは経済成長の重要なエンジンであり、企業の競争力の源です。私たちの生活を大きく変革していくものでもあります。 イノベーションというと、カリスマ性のある企業家がでてきて社会を大きく変えていくものというイメージもあります。確かにそういう側面もあるのですが、カリスマ性のある人物が大切だとすれば、イノベーションの発生はランダムになるはずです。しかし、歴史的にイノベーションをみていくと、それにはある経験的な規則性があることが分かってきているのです。そこで、ゼミでは、(1)イノベーションにはどのようなパターンがあるのか、(2) イノベーションのパターンに影響を与えるのはどのような要因があるのか、(3)企業はイノベーションのパターンをどのように戦略的に活用できるのかの3点を中心に学んでいます。 ゼミでは、イノベーションに関してこれまで蓄積されてきた基本的な文献を読み、そこでの論理を読み解いていきます。丁寧に論理を読み解いていくことによって、現実を見る視点ができてきます。多くの文献を読み重ねていくと、多角的な視点を持つことができるようになります。また、企業で実際に事業創造に携わっている方に協力していただき、企業への事業提案も行っています。文献で学んだことと現実の課題の間の往復運動をしていきます。卒業論文研究では、イノベーションに関係するテーマを自ら設定して、データを集め、仮説を検証していきます。自らで意味のある問いを立て、それについて適切なデータを収集して答えをだす訓練により、既存の言説を適切に疑い、新しい見方を構築していきます。 イノベーションは、資本主義社会において、社会・経済を大きく動かしていく原動力です。新しいモノゴトを生み出すことはものすごく大変ではありますが、同時にワクワクするものです。一橋大学で学ぶ学生にはCaptains of Industryとして、この資本主義社会の醍醐味を味わってもらいたいと思っています。商学部清水ゼミ「イノベーション」経済成長のエンジンと企業の競争力の源泉を考える 清水ゼミでは、イノベーションについて、戦略や組織構造の面からはもちろん、社会、法律など、様々な角度から学んでいます。毎回のゼミは基本的に、論文を読んでゼミ生各々が考えた論点についてみんなで考察するというスタイルで進行するので、自分だけでは気付かないような他人の意見を聴くことができてとても有意義だと思います。 また、企業への事業提案やビジネスプランコンテストへの参加も行っており、今年の夏にはタイに行き、現地のLION社に対して英語で事業提案を行いました。現在は良品計画に対しての事業提案を練っています。実際に成功しそうな事業を考えることは本当に大変ですが、事業や製品に対して深く考えていくと、自分の身の回りの物やサービスに対する見方が変わるのでとても面白いです。このように、論文から学ぶ「理論」だけでなく、実際に企業の目線に立ってビジネスを考える「実践」の部分も学べることがこのゼミの魅力だと思っています。2015年11月撮影商学部3年 渡邊 康右

元のページ 

page 22

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です